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経済・企業小説よむ読む(改)

経済小説、企業小説、警察小説、ミステリーと 最近は様々なジャンルを読んでいます。 文房具のことや独り言なんかも書いてます。

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きゃくほんかのセリフ!

きゃくほんかのセリフ!

最初から無茶苦茶なストーリーのアニメで
吹き出しました
相手の要求を言われるがままに詰め込んで
支離滅裂な「クソ脚本」で作られアニメ、
限界を超えた内容で逆に話題を集めます。
それが脚本家、竹田雲太が書いた「クソ脚本」
じゃあなぜ、そんな作品ができるのか、
事情が分かるからこそ産まれてしまう「クソ脚本」
よくある雑誌の特集「相手の意見にまずは同意し、
こういう意見もある」と反論をするみたいな、
実はあまり役に立たない記事より、
どれだけ意見や注文を受入れ、
かつ相手を納得させるか、
この本の方が役立度は上です。
「会社あるある」が実は脚本家の世界でも
家常だったのです。
脚本家って何?が分かる一冊、
普段読み慣れた小説が脚本家の「技」で
どう生まれ変わるのか、そしてどう変わらないのか、
「脚本」の「技」次第です。
著者が脚本家なので普段読み慣れた小説と異なり、
ずっと面白い、引き込まれ方が半端ないです。
こういう構成で飽きさせない文章が書けることに
尊敬します。
この物語は、「さるかに合戦」それは因果応報、
作品まるごと「さるかに合戦」そのものです。
ラストにほっこり、笑顔になれます。
誰もが笑顔になる、自己啓発にもなる、
もしかしたら脚本家になりたくなる、
今年一番の面白さでした。まだ3月ですけどね・・・
それにしても最近のAmazonレビューは・・・



 

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プランナーズ! あなたのお悩み解決します

プランナーズ! あなたのお悩み解決します 梨沙

ほっこりする。読んでいてそんな気分になる一冊で
す。
主人公の鳥居雛子は、人よりもよく聞こえるという
病を抱えた20歳です。これまで60回採用面接を受け
挫折しています。そんな彼女を採用したのは雛子を
入れて6名しかいない株式会社プランナーズです。
社長の扶桑三三男、雛子の上司兼教育係の辻久志、
あとは木綿一徹、守谷香織、雪村径の総勢6名、
それに同じビルに入居している広告代理店「混沌
堂」でプランナーズ担当の鏑木正宗、こんなメン
バーで楽しい物語は始まります。
雛子の最初のクライアントは、パン屋さんこっぺ堂、
辻や鏑木の助けもあって何とか目標をクリア、次に
任されるのは勘当された今はホストをする息子から
依頼された実家でもある酒蔵「酒呑酒造」の販促で
した。そもそもアルコールをやっと覚えた雛子、頼
りの辻は酒が苦手と酒好きの鏑木頼みかと思ったら、
そもそも酒蔵の社長が拒否、話をしてもらえるとこ
ろからスタートの雛子、彼女の奮闘が描かれていま
す。
「聞こえすぎる病」が発覚し落ち込む雛子に対し、
辻と鏑木の反応は意外なものでした。
社会に出て、これまでの暗い苦しい嫌な過去から
「変わる」ことを目ざし入社したプランナーズで
成長する姿にほっこりです。
優しさでできた物語、とても面白かったです。




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オフィスハック

オフィスハック 本兌 有 (著), 杉 ライカ (著), オノ・ナツメ (イラスト)

東京の丸ノ内に本社を構えるT社、この会社では社
にダメージを与えようとする者に対し第一人事部の
名で社内調整する第四IT事業部第七ソリューション
課、四七ソ(よんななそ)という法と正義を執行す
る部署があります。証拠を押さえて部署ごと解体す
るのが目的、執行=社内調整する際は、防弾チョッ
キを着用、3Dプリンタで作成された銃を携行しま
す。つまり処刑してしまうというぶっ飛んだお話で
す。
主人公は31歳子持ちの香田大介、自身が属していた
部署がその社内調整に遭遇、解体されてしまった際
に四七ソの室長、神嶌博已にスカウトされます。
香田は、中途で入った奥野達雄とバディを組み社内
で起こる不祥事を社内調整していきます。執行の際
にナビをしてくれるのは同期でオペレーター兼ハッ
カーの鉄輪美喜、彼女の指示で証拠の確保、社内調
整の執行を行います。
物語では、買収したONDO社、旧”たびるジャパン”
の編集部でONDOというウェブサービスを展開する
子会社を社内調整します。AIを駆使して剽窃しまく
り検索すれば全部ONDOがトップに出る後々T社に
莫大な損害を与えることは明白で、早急な対応が必
要でした。そこで香田と奥野を待ち受けたのは、と
んでもない相手でした。
また、ミニマル製菓という子会社では、広報用の公
式Twitterのアカウントが乗っ取られ、その後の過激
な発言で大炎上、株価は急落、現場に踏み込むと意
外なことが起こります。
現代社会のリアルな描写、社内の人間関係もとても
よく分かるのですが、何故か銃撃戦に突入してしま
うハジけた作品で、なかなか読み応えがありました。
とても面白かったです。




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バルス

バルス 楡 周平

多くの人がその問題に気付いていても抜本的な解決
には後ろ向き、むしろ悪化している非正規労働者問
題、その中でも最近話題になったあの通販会社と運
送会社の問題を取り上げた作品です。
世界最大ネット通販会社スロットと日本最大の総合
物流企業の新青運輸で出来上がったビジネスモデル、
限界まで効率化された物流システムは、日本をネッ
ト通販に依存する社会を作り上げていました。
主人公の百瀬陽一は、大手企業の3次面接までいく
も「お祈りメール」で不採用となり就職浪人をする
慶明大学の学生、現在はスロット・ジャパンの物流
センターで本やCDなどを保管場所から集荷する単
純労働を派遣労働者として働いていました。手際よ
く熟す働きぶりに物流センター長の柳田逸郎は、陽
一をスロットの正社員に推薦すると口約束をします。
その言葉を信じ懸命に実績を出すが、肝腎の柳田が
突然解雇になり社員になる約束は反故になります。
嫌になり辞めた陽一、大企業に就職することが一番
だという考え方が変わっていく姿、何よりも社会の
見方が変わり大きく成長する姿が描かれています。
一方、スロットのビジネスモデルには深刻な脆弱性
がありました。その弱点を突いたテロが発生してし
まいます。それは、輸送トラックを狙うことです。
物流は途端にストップ、日本中が大混乱に陥ります。
犯行声明が出され、その差出人の名はバルス、あの
天空の城ラピュタのバルスです。連続するテロ、日
本は次第に産業そのものが滞っていきます。
その記事を取り上げる週刊近代の記者、もう一人の
主人公、内海健太郎です。
上司の不動悦男の指示で取材を続ける健太郎、やが
て百瀬陽一と繋がります。通販と非正規雇用の問題
に鋭く切り込み、問題提起をする物語は読み応えが
あります。
日本だけの問題なのか、資本主義の問題なのか、い
ずれにしても過剰な依存体質は必ず破綻する、とて
も現実的で恐ろしさを感じた作品です。
とても面白かったです。



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マルチナ、永遠のAI。——AIと仮想通貨時代をどう生きるか

マルチナ、永遠のAI。――AIと仮想通貨時代をどう生きるか 大村 あつし

静岡県富士市在住の著者が地元を舞台にAIと仮想
通貨を題材に描いた経済とITの小説です。
大手IT企業エッテル・マークソンの社員、五条堀裕
樹が開発したAI「マルチナ」が大型スーパー「デル
ポトロ」のフードコートに客を取られ債務超過状態
のキッチンいわしなや再建を担います。
キッチンいわしなやの息子、岩科正真は東京で公認
会計士を目指して勉強中、そんな正真のもとに実家
から一度戻ってくるよう連絡があります。
正真が見たキッチンいわしなやの現状は散々たる状
態で、同級生の五条堀裕樹が開発したAI「マルチナ」
に再建を託すことになります。
AIで定食屋が再建?と違和感ありますが、マルチナ
に会った正真は考えを改めます。
それはマルチナが美人であったこと、そして恋をし
てしまうことでした。幼なじみの沙羅に惹かれなが
らもマルチナに引き寄せられていく正真、奇妙な恋
の行方も気にな
るところですが、肝腎のキッチンいわしなやの再建、
五条堀の勤務するエッテル・マークソン、そしてフ
ジヤマ市の行方に不穏なものを感じていきます。
舞台となるフジヤマ市はAI特区に指定されており、
AIに関して様々な規制が緩和されており将来はAI議
員もなんて話しも出るくらい進んでいました。
AIについて、イラストも交え詳しく解説されていて、
とても勉強になります。
2020年のオリンピックを終えた後の近未来を舞台に
しておりリアリティーが増します。
AIの進化は、「士業失業」となるのか。懸念される
社会問題をも踏まえ展開していくストーリーは読み
手を飽きさせず、ラストはやっぱりという残念な気
持ちもありますが、それ以上の結末が待っていてと
ても面白かったです。



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プロフィール

HN:
gobgob
Webサイト:
性別:
男性
自己紹介:
ただの本好きです。文房具も大好きです。
文房具カフェオフィシャル会員です。
Twitterもやってます。

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