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経済・企業小説よむ読む(改)

経済小説、企業小説、警察小説、ミステリーと 最近は様々なジャンルを読んでいます。 文房具のことや独り言なんかも書いてます。

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探偵は女手ひとつ

探偵は女手ひとつ 深町 秋生

主人公は元刑事で娘と二人暮らし、旦那は同じ警察
官で既に殉職してしまった探偵の椎名留美です。
山形で元刑事が営む探偵、それこそ無理難題の依頼
やトラブルをズバッと調査し解決すると言いたいと
ころですが現実は、便利屋そのもの。雪かきにデリ
ヘルの運転手と依頼があれば何でもこなす留美、
彼女の活躍を描いた短編連作です。
そうは言うものの、たまには、さくらんぼの盗難事
件調査や万引きGメン、監禁されたデリヘル嬢を探
し出したり、ストーカー対策などの探偵以上警察官
以下みたいな危険な仕事も引き受けます。
方言丸出しで、タフな留美の活躍を描いた面白い
作品でした。


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解決人

解決人 両角 長彦

していく短編連作です。
どれも冷静に観察し思考することで的確な妙案を出
し助言する、スゴイ人です。
7つのトラブル、時には海外から、時には女優見習
い、教師に道場破りと六原自身も話しの中心になる
こともあります。
読み進むと段々ディープな内容になっていき解決方
法も斬新なものになって読み手を驚かせます。
なかなか面白い作品でした。



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バードドッグ

バードドッグ 木内 一裕

「あ?」が頭に残ってしまいます。
主人公で元ヤクザ、現在は探偵の矢能政男、娘といっ
ても血のつながりはないが、栞という小学生の女の
子だけは何としても守り抜こうとする男です。
矢能は日本最大の暴力団の二次団体である燦宮会理
事長に決まった佐村組組長の佐村が失踪したので探
して欲しいと依頼されることから物語は始まります。
この物語のいいところは、登場人物は最小限、所々
に笑いをちりばめ、しかもテンポがいいところです。
実際にはそんなにせかせかしていない時間の流れな
のですが、読んでいると先を知りたくなる欲をかき
立てる構成になっています。
抗争事件なのか、それとも燦宮会の理事間での争い
なのか、真相への辿り着く手法も独特で斬新でした。
時折見せる父親の顔がほっこりします。
とても面白い物語です。




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社長室の冬

社長室の冬 堂場 瞬一

歴史と伝統のある新聞社、日本新報の記者で主人公
の南康祐は、自身が甲府支局でとばした誤報のせい
で、なぜか社長室に異動となり社長の小間使的な役
割をする毎日でした。ところが、自分の目の前で社
長の小寺が倒れ亡くなります。後任には南とも因縁
のある新里が就任し、命じられたのは外資系の
メディア企業、ネットでニュースを売りアメリカで
急激に成長しているAMCへの身売り交渉の一員と
なることでした。
前社長から申し込んだという身売り、それほどまで
に日本新報は経営危機に至っていたのでした。社内
全体が揺れる中、同期の退職、社長室にいるだけで
疎まれる、南は方々からの厳しい視線や反対派から
の工作、ライバル社からの誘い、それは身売りを申
し込んでいるAMCからもありました。
記者時代とは全く異なる環境、そもそも小間使、
メッセンジャーの役割しかないことに南の心は荒ん
でいきます。それでも、何かを見つけ出す、流れに
抗いながら未来を見つけ出す、生き方を描いていま
す。
労働組合、政治家、創業家との交渉そして戦い、
日本式の会社、とりわけ新聞社という文化がどれほ
ど旧態依然としたものなのかを鋭く突いています。
とても面白い作品でした。




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痣 伊岡 瞬

雑誌の書評欄にも登場しているこの「痣」という作品。
ものすごいインパクトがありました。
その真相はまた壮絶でした。逆に唖然とするというか。
それほどの強烈な印象のある作品です。
警視庁捜査一課で事務職員だった朝美と結婚し、よ
うやく幸せを掴もうとしていた主人公の同じく捜査
一課の刑事、真壁修は絶望することになります。
結婚してわずか1年、妻の朝美が何者かに殺された
のでした。
妻を失った悲しみで絶望して真壁は、退職を申し出
て、以前世話になった伊丹に拾われ退職の日まで、
伊丹が預かる警視庁南青梅警察署奥多摩分署に配属
されます。伊丹もまた刑事である息子が突然姿を消
し、今も探しているのでした。
真壁は宮下という部下をコンビを組み、日々やる気
もなく退職する日に向かい過ごしていたのでした。
そして退職2週間前に女性の死体が見つかります。
しかも殺され、その後冷凍し、解凍されて異物を突
き刺された状態でした。
次々と同様の死体が発見され、マスコミでは連続美
女冷凍殺人事件などという戒名が付けられ連日報道
されます。
発見された遺体には、真壁に対し挑むような遺留品
が残されていました。
真壁、宮下コンビが真犯人を追い詰める、そんな物
語なのですが、それはそれは残酷、しかも過去のい
くつもの事件が絡みあい気を抜く暇がありません。
真壁を煽る真犯人、その真相はとんでもないもので
した。
こんなに残酷で、理不尽なことがと、とても衝撃を
受けた作品でした。
一気に読んでしまいました。




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プロフィール

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性別:
男性
自己紹介:
ただの本好きです。文房具も大好きです。
文房具カフェオフィシャル会員です。
Twitterもやってます。

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