痣 伊岡 瞬
雑誌の書評欄にも登場しているこの「痣」という作品。
ものすごいインパクトがありました。
その真相はまた壮絶でした。逆に唖然とするというか。
それほどの強烈な印象のある作品です。
警視庁捜査一課で事務職員だった朝美と結婚し、よ
うやく幸せを掴もうとしていた主人公の同じく捜査
一課の刑事、真壁修は絶望することになります。
結婚してわずか1年、妻の朝美が何者かに殺された
のでした。
妻を失った悲しみで絶望して真壁は、退職を申し出
て、以前世話になった伊丹に拾われ退職の日まで、
伊丹が預かる警視庁南青梅警察署奥多摩分署に配属
されます。伊丹もまた刑事である息子が突然姿を消
し、今も探しているのでした。
真壁は宮下という部下をコンビを組み、日々やる気
もなく退職する日に向かい過ごしていたのでした。
そして退職2週間前に女性の死体が見つかります。
しかも殺され、その後冷凍し、解凍されて異物を突
き刺された状態でした。
次々と同様の死体が発見され、マスコミでは連続美
女冷凍殺人事件などという戒名が付けられ連日報道
されます。
発見された遺体には、真壁に対し挑むような遺留品
が残されていました。
真壁、宮下コンビが真犯人を追い詰める、そんな物
語なのですが、それはそれは残酷、しかも過去のい
くつもの事件が絡みあい気を抜く暇がありません。
真壁を煽る真犯人、その真相はとんでもないもので
した。
こんなに残酷で、理不尽なことがと、とても衝撃を
受けた作品でした。
一気に読んでしまいました。
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