星星の火2 福田 和代
彼らに寄り添い、真実を知るために覚えた中国語、
刑事の夢を諦め娘を育てることを決意、通訳捜査官
の城と警視庁保安課の上月のシリーズ第2弾です。
舞台はやはり池袋、中国人のコミュニティーに精通
しているはずの城も知らない組織「赤い虎」、そこ
に生きる中国人の誰もが「赤い虎」に関わらないよ
うに何か違う次元での恐怖を感じさせる雰囲気だけ
しか感じとれないことにもどかしさを感じる城でし
た。
上月が端緒を掴んだ女子高生が元締めで女子高生を
斡旋する売春組織を摘発したことから物語は思わぬ
方向へ転がっていきます。
全体的に曇りというか暗めの色が物語のイメージと
して感じました。
裏社会とも異なる世界で起こる大胆な犯罪、それは
人の繋がりに関係し、一瞬で感情がむき出しになる
ことで恐怖感を与え押さえ込む、そんな組織のやり
方がいつまでも通用するのか、城達は真相解明に乗
り出します。
そして彼の私生活にも変化が訪れ、戸惑い、確信し、
覚悟をし、行動を起こします。
こちらも面白い展開です。
池袋北口を中心とした舞台設定、そしてそこで生き
る人達をメインにテンポよく流れる展開に一気読み
です。
とても面白かったです。
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