忍者ブログ

経済・企業小説よむ読む(改)

経済小説、企業小説、警察小説、ミステリーと 最近は様々なジャンルを読んでいます。 文房具のことや独り言なんかも書いてます。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

カルマ真仙教事件(中)

カルマ真仙教事件(中) 濱 嘉之

ようやく中巻が発売されました。
舞台はとうとう、あの地下鉄サリン事件へ移ります。
カルマ真仙教に対し、ようやく危険な組織である
という認識が構成され、警察はいよいよ教団の全
施設への強制捜査を決定し、その日の2日前、地
下鉄車内でサリンが撒かれます。死者や負傷者が
多数発生した最悪のテロ事件、その後に起こった
警察庁長官狙撃事件、この年は、警察、その中で
も公安警察には最も災いの降りかかった最悪の年
だったと思います。
この巻では、ラスト以外、主人公の鷹田正一郎が
現役公安警察だった頃の回想で、当時の出来事が
書かれています。
地下鉄サリン事件が発生した時の状況、公安がそ
の後どう対応したのか、当時は全てにおいて情報
が不足している、後手にまわっている事を実感し
た鷹田、情報漏洩や自衛官にも多数の信者が存在
すること、そして警察官にも。
公安警察の威信にかけて事件解明に動き出す前夜、
そんな感じの中巻でした。



拍手[0回]

PR

真夏の雷管

真夏の雷管 佐々木譲

舞台が北海道警のシリーズ「うたう警官」のちに
「笑う警官」に改題されたこのシリーズもすっか
り警察小説から本格ミステリーになって警察の裏
側にあるドロドロした世界から巷で起こった事件
解決ものに様変わりしました。結局、道議会の百
条委員会後も具体的な処分はなく、ただ主流から
は外れた状況で過ごす中でも、事件を引き寄せ解
決に至る活躍を見せる佐伯達が今回も抜群の連携
プレイで解決し気持ちよく読める一冊です。
小学生が精密工具を万引き、札幌大通署生安課の
小島百合が保護するもののトイレの隙に脱走、
一方、佐伯と新宮は小さな園芸店で起きた肥料、
硝安の窃盗事件をそれぞれ行っていますが、お互
いに違和感を覚え、それはやがて爆弾事件へと繋
がっていきます。
佐伯達は爆破計画を阻止できるのか、JR北海道と
の確執や巨大組織の弊害も描かれていて緊迫感が
あります。
一気にドキドキもしながら楽しめる作品です。
いつもラストはいい感じで終わるところもいいで
す。


拍手[0回]

クランIV ・クランV

クランIV - 警視庁機動分析課・上郷奈津実の執心 沢村 鐵

クランV - 警視庁渋谷南署巡査・足ヶ瀬直助の覚醒 沢村 鐵

これで完結かと早合点してしまいました。完結ま
でもう一息でした。
クランの仲間が消されていく、危機迫る中で神へ
の反撃を試みた結果は壮絶なものでした。
少しずつ敵と味方が選別されていく、それは自分
達が包囲されていく裏返しでもありました。
クランの面々にも隠された真実が出てきます。
神とは誰なのか、いったい誰なのか。警察の要職
を務める者も誤りを犯せば忖度した者が措置を行
う、表裏一体、クランも事実上のトップだった千
徳光宣首席監察官をも不能にします。
いよいよラストに向けて動きだします。
恐ろしく素早い展開で動いていきます、それはク
ランにとって最悪の状況に陥ることを意味します。
はたして正義は勝てるのか、神の警察閥と僅かな
有志クラン、明らかになる真実と展開の早さにつ
いて行くのがやっとです。しかしエンディングま
で一気読みしたかったです。
残念、早く次作が出てほしいです。


拍手[0回]

カルマ真仙教事件(上)

カルマ真仙教事件(上) 濱 嘉之

警視庁公安部出身の著者、濱嘉之氏がいよいよ自
身の経験に基づいたオウム真理教を題材に長編小
説を出版しました。主人公、鷹田正一郎の半生を
描いているようです。
というのもこの時点では上巻しか読んでないので。
まずは、警視庁公安部時代が描かれています。
鷹田はもともと情報マンの素質があり内調出向時
代にその才能が開花しあらゆる政治家や財界人と
親しくなりました。そのまま公安部総務課に戻り、
いよいよチヨダに異動となります。
時代は55年体制が崩壊、華々しく政界デビュー
した総理は様々なスキャンダルで自滅、その後を
継いだ総理もあっという間に辞任、政界が大きく
揺れる中、阪神淡路の大震災があり日本が混迷し
ていた頃、猛烈な勢いで信者を増やし勢力を拡大
していたカルマ真仙教です。彼らは兵器や毒ガス
を富士山の見える広大な土地で量産すべく開発研
究を重ねていました。そしてサリンが完成し実際
に撒かれることになります。
その時、鷹田は何を見て、聞き、行動したのか、
続きが楽しみです。




拍手[0回]

沈黙法廷

沈黙法廷 佐々木 譲

事件の発生から裁判での判決の言い渡しまでの流
れで一人の女性を描いた作品です。
赤羽で発見された絞殺死体、鍵の掛かっていない
家で、様々なセールスの対象、カモにされていた
被害者、その家に出入りする人間は何人も目撃さ
れていた。それにも関わらず、埼玉県警の殺人事
件とバッティングした関係者、フリーの家事代行
業をしている女性にぶつかり捜査はその女性を犯
人とする流れが出来上がり警視庁と埼玉県警のプ
ライドが邪魔をした結果、そのまま逮捕、そして
裁判員裁判へと流れていきます。
彼女が殺したという状況証拠はいくつも出てくる
中、一貫して否認する裁判、刑事、検察、そして
弁護士、それぞれが葛藤する人間の内側、刑事事
件の裁判員裁判を詳細に描いた作品です。
二度と思い出したくなかった過去、好きになった
人、突然の黙秘、様々なハプニングを経て出され
た結論は、そして彼女は。
一人の女性を通じて、人生はいつどうなるか分か
らない司法の世界を描いています、さすがに同じ
状況で言葉が交わされるだけのシーンが多いので
中だるみ感はありましたが、なかなか読み応えの
ある物語でした。



拍手[0回]

プロフィール

HN:
gobgob
Webサイト:
性別:
男性
自己紹介:
ただの本好きです。文房具も大好きです。
文房具カフェオフィシャル会員です。
Twitterもやってます。

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

忍者カウンター