トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業 梶山 三郎
愛知県豊田市のあの会社を描いた物語です。
創業家以外からの社長、サラリーマン社長の主人公、
武田剛平が築いたトヨトミ自動車の発展、突然の退
任、サラリーマン社長が続き、満を持して登場の創
業家社長、豊臣統一によるトヨトミ自動車の混迷、
そして復活まで、あの会社の社史に沿って描かれて
います。
著者は、トヨトミ自動車が潰れるときは、日本が終
わるとき。日本経済最後の砦日本経済最後の砦と書
いています。また、真実を伝えたいから、私は、ノ
ンフィクションではなく、小説を書きました。とも。
自動車業界の今後、これまでの歴史、特にアメリカ
との関係が密に描かれています。
本格的な進出、現地工場の建設、そして大不況の訪
れ、巨大自動車企業は時に創業家以外の社長が大な
たを振るい、時に創業家の威光による決断、様々な
出来事が詳細に描かれています。
様々な出来事、社長交代、アメリカでの事件の裏側
が描かれています。
今後の自動車業界、世界のトヨトミ自動車が決断し
たのは実現不可能とも思える構想でした。
過去から未来へ一つの産業、企業を取り上げて描い
た企業小説、読み応えありました。
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