真贋 今野 敏
警視庁捜査三課の萩尾秀一警部補シリーズです。
今回も部下の武田秋穂と事件の真相に迫ります。
窃盗事件で逮捕された松井栄太郎、通称ダケ松の供
述に疑問を持つ萩尾は、弟子の存在を疑い始めます。
そこに飛び出した、盗品を捌く質屋の八つ屋長吉の
名前、突然ダケ松がその名前を供述します。
渋谷のデパートで行われる陶磁器展、そこには国宝
の茶碗が目玉として展示されます。
そこに現れた八つ屋長吉が大声で偽物だと言い始め、
狙いはその茶碗だと確信します。
弟子は存在するのか、茶碗は本物なのか、すでにす
り替えられた後なのか、複雑に絡み合う情報を整理
していく萩尾と武田が行き着く先にあった真相は何
だったのか。
捜査二課の学芸員資格まで持つ異色の警部補、舎人
刑事も登場し、物語をかき回していきます。
意外な結末と次作が気になる作品でした。
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