オペレーションZ 真山 仁
実質破綻しているはずの日本、借金は1000兆円超え、
収支はあり得ない構造になり、それでも生き延びて
いる現状に終焉の日が訪れる、そんな今の日本を描
いた物語です。なりすましによる一つのメールが破
綻のきっかけ、日本という国の綻びが出てきます。
市場で吸収されなくなる国債、気づかないうちに買
い占めを進める第三国、バランスは少しのきっかけ
で国家破綻を引き起こします。
総理が唱えるオペレーションZ、目を背けたくなる
現実を直視し、霞ヶ関、マスコミ、そして国民の多
くを敵に回してまでも実行しようとするこのプラン、
果たして成し遂げることができるのか、そのショッ
ク療法はあまりにも厳しく、誤解を生むことになり
ます。
オペレーションZ、歳出半減へ向けて総理と選ばれ
た官僚達の奔走する姿を描いた物語、結末は、まあ
想像どおり、それが今の日本の限界と納得できまし
た。
とても面白かった、だけでは済まされない現実を突
きつける作品です。
さすが「ハゲタカ」の著者だけあります。
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