覇権通貨 小説人民元 深井 律夫
こんな時代だからこそ日中の協力が必要で、
「日中が協力すれば世界最強」の信念で
日本産業銀行に勤務する主人公、江草雅一の
シリーズです。
2010年の連戦連敗以来ですかね。
人民元という巨大な力が日本を襲います。
尖閣問題を発端に反日感情を利用し
中国に進出した日系企業を中国政府が国有化
してしまうというマルコ・ポーロ計画が実行
されます。
中国経済の現状、尖閣問題の考え方、国内総生産
(GDP)第2位の中国と第3位の日本、両者の
対立は協力へ、そして最強のダッグを組めるのか、
江草は中国改革銀行への出資交渉役として、その
役割を超えて壮大な夢をぶつけ、マルコ・ポーロ
計画を逆手にとる秘策を考えます。
交渉の仕方、文化、価値観の違いを理解し、
ゆっくりと確実に進めていく、政権が変わった今
の日本がやるべきこと、中国のやるべきこと、
経済面から鋭く描かれています。
想像以上に面白い、今まさに読むべき1冊だと
思います。
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