背乗り ハイノリ ソトニ 警視庁公安部外事二課 竹内 明
これぞ諜報活動というべきか、なかなか面白い作品
でした。
基本的には公安警察の物語ですが、主人公の筒見慶
太郎は現在は、その公安から左遷され在ニューヨー
ク日本国総領事館の警備対策官として勤務していま
す。
そんな折、国連総会出席のためで外務大臣の黒崎倫
太郎がアメリカを訪問しますが宿泊先のホテルで何
者かに毒を盛られる事件が発生します。外務省と警
察庁、どろどろとした裏側で巻き起こる情報戦、筒
見は事件の真相を独自に捜査します。
この事件には日本の公安も関わることになり、筒見
の外交政策に反対している中国も絡み、日本の公安
にスパイがいるのではないかという疑いも出てきま
す。
公安や中国と複数の相手から狙われる筒見、彼の昔
の部下、現在は皆退職か左遷された元公安の捜査員
による諜報活動が始まります。
テンポよくしかも非情な筒見の対応と物語は軽快に
進みとても面白いのですが肝腎のラストで、複雑化
しすぎた背景が災いしごちゃごちゃしてしまい少し
残念な感じがしました。
全体ではとても面白い作品なので余計に残念な気が
します。
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