忍者ブログ

経済・企業小説よむ読む(改)

経済小説、企業小説、警察小説、ミステリーと 最近は様々なジャンルを読んでいます。 文房具のことや独り言なんかも書いてます。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

歪んだレンズ

歪んだレンズ 宮城 啓

東証一部上場の医療機器メーカーのプロビデンス社
は、プロビデンスファンドを設立し1000億円を神山
正史率いるアルゴングループに管理運用を委託して
いました。しかし、その実態は代表取締役社長の
菊池、常勤監査役の山路ら限られた者しか知りませ
ん。
アルゴングループのメディカルファンドはボロ会社
数社に投資、1000億円でプロビデンス社に売却、結
果、プロビデンスファンドは1000億円の利益が出て、
それを海外に飛ばす、プロビデンス社の1000億円に
のぼる巨額損失を隠蔽するために組成されたスキー
ムにマツオ製作所の松尾亘社長は巻き込まれていき
ます。
資金繰りに窮したマツオ製作所を救ったのは、マツ
オ製作所に5000万円投資したメディカルファンドの
副島剛、松尾社長の熱意に惚れたと上手く騙し、株
主間協定書にサインさせます。悲劇はそこから始ま
]ります。
突然の社長解任、父親から譲り受けた会社をどうし
ても諦めきれない、従業員を守るために松尾は真相
を探るためために独自に動き出します。
巧妙な損失処理スキーム、そして明るみに出た時の
影響を考えると監査法人も忖度せざる得ない状況に、
何十年も隠蔽された完璧なスキームは暴かれるのか。
企業小説の醍醐味と登場人物の感情が細かく描かれ
ています。
副島剛の意外な過去が明らかになり物語をより一層
面白くしています。
こういう損失処理はバブルの時期に無謀な投資をし
た企業にありがちで、実際にもあり得そうで、とて
も面白かったです。




拍手[0回]

PR

カットバック 警視庁FC2

カットバック 警視庁FC2 今野 敏


警視庁FC(フィルムコミッション)シリーズです。
今野作品では珍しく犯人は誰だ!的な推理小説感の
強い作品です。
あの「隠蔽捜査」シリーズでお馴染みの大森署とも
コラボ、竜崎伸也が神奈川県警に異動後が描かれて
います。
人気刑事ドラマ「危険なバディー」20周年記念映
画が大森署管内で撮影されることになり、FC室長
の長門警視からメンバーに招集がかかります。
撮影初日、その日殺される役だった脇役では有名な
俳優、高平がその日の衣装を着て、その日殺される
刃物に似たもので刺し殺されていました。
大森署とFC室の合同?捜査が始まります。
何となく想像できるモデルの映画、常にサングラス
をかけた2人の刑事、派手な銃撃戦、多分あの
シリーズです。
個性的なベテラン俳優を相手に捜査を進める、今回
は大森署の戸高とFC室の楠木コンビが大活躍です。
犯人みつける推理小説ではありますが、今作でも人
間模様を面白可笑しく描かれていて楽しませてくれ
て面白かったです。




拍手[0回]

枕女王

枕女王 新堂 冬樹

枕女優から8年、今作は枕女王です。
芸能界の闇、枕営業を題材に衝撃の結末を描く相変
わらず重い作品です。
主人公は、いわゆる地下アイドルグループのメンバー
未瑠、何故か彼女の行動が癪に障る樹里亜の2人、
接点は未瑠のブログを樹里亜が読んだことくらいで
他には何もない、それなのに。
未瑠は、枕営業をぶっちゃけるという荒技で芸能界
をのし上がっていきます。
一方の樹里亜は、セレブ向けのウリをする荒れた生
活、ある日、指定されたホテルに行くとそこには、
父親がいました。
とにかく衝撃の連続、噂や想像する最悪の出来事が
裏切ることなく次々と起こります。
このシリーズ?、期待どおりの闇が描かれていて、
ラストには唖然としてしまいます。
驚愕の問題作、まさにそうかもしれません。




拍手[0回]

警視庁公安部・青山望 爆裂通貨

警視庁公安部・青山望 爆裂通貨 濱 嘉之

タイトルがどんどん過激になっているよな気がしま
すがハロウィンの夜、渋谷のスクランブル交差点に
突如現れたマリオに仮装した集団、直後に同時多発
的に周辺のATMが破壊、現金が奪われます。
同様の出来事がハワイでも起こり、主人公の青山は
動き出します。
マリオの仮装は何を意味するのか、そして、狙いは
何なのか。ATMの近くには身元不明の日本人と思わ
れる射殺体も見つかります。
公安らしい切り口で、今作も同期カルテット、そし
て清水保や谷口の情報、さらには海を越えて、情報
収集、分析を行い事件を解明していきます。
「無国籍者」という新しいキーワード、日本の抱え
る問題も同時に提起しつつ、韓国、中国、特に北朝
鮮を相手に物語はまだまだ続くようです。
詳細な解説も健在、面白かったです。



拍手[0回]

引き抜き屋 鹿子小穂の冒険 (雫井 脩介)

引き抜き屋(1)鹿子小穂の冒険

引き抜き屋(2)鹿子小穂の帰還

鹿子隆造が起こしたアウトドア用品メーカーの
「フォーン」、娘の小穂は、そのままフォーンに
入社、それなりの成果を出し最年少で取締役に就任
したが、隆造がヘッドハンターに依頼し就任した
大槻との対立し、父、隆造からクビを言い渡され、
良くも悪くも狭い世界でお嬢様として育った小穂は
何の後ろ盾もない社会へ一人放り出されます。
その隆造と誕生日に食事をした際に偶然会ったヘッ
ドハンティング会社の並木のもとで働くことになっ
た小穂の成長物語です。
2巻構成の長文小説です。
様々な会社が求める人材を探し出し、対象者を口説
き、お膳立てをする仕事を通じて、ようやく小穂は
一人前になれたかなという感触を得た時、クビに
なった父の会社である「フォーン」が危ないという
噂を耳にします。小穂は、父を、会社を救うことが
できるのか、テンポよく描かれていて、とても読み
やすく、とても面白かったです。



拍手[0回]

プロフィール

HN:
gobgob
Webサイト:
性別:
男性
自己紹介:
ただの本好きです。文房具も大好きです。
文房具カフェオフィシャル会員です。
Twitterもやってます。

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

忍者カウンター