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経済・企業小説よむ読む(改)

経済小説、企業小説、警察小説、ミステリーと 最近は様々なジャンルを読んでいます。 文房具のことや独り言なんかも書いてます。

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アキラとあきら

アキラとあきら 池井戸潤

2017年7月9日から毎週日曜夜10時にWOWOWで
の放送が決まっている作品です。
池井戸潤の「半沢直樹」「花咲舞が黙ってない」と
銀行を舞台とした小説の原点とも言える作品です。
主人公は2人の「あきら」、一方は親が零細工場を
経営し倒産を経験している山崎瑛、もう一方は、
大手海運会社東海郵船の息子で何不自由なく生きて
きた階堂彬、この2人が同じ職場で出会い相乗効果
をもたらすドラマの原作としては最高の物語です。
育ちが違うからこそできること、思いもよらぬ考え
方で難題に立ち向かいます。
同じ都市銀行に就職した2人、それぞれの道を歩み
始めますが、階堂彬の父親の急逝のあとのゴタゴタ
で結局、親のあとを継ぐ運命に抗ってきた階堂彬も、
その流れに逆らえず銀行を退職、東海郵船に就任し
ます。そこで知る会社の現状、足を引っ張る叔父達
の経営する会社と下田のリゾート開発、それでも
階堂彬は試練に立ち向かっていきます。
銀行の窓口、担当は山崎瑛、久しぶりの再会、2人
が奇跡を起こしていく姿を描いた人間ドラマです。
「半沢直樹」を彷彿させる人間どおしのぶつかり合
いがとても面白く一気読みしてしまいました。
ドラマも楽しみです。向井理が階堂彬、斎藤工が
山崎瑛だそうです。


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バスを待つ男

バスを待つ男 西村健

元警視庁捜査一課の刑事だった主人公が定年退職
して10年、一般社団法人東京バス協会が発行し
ている東京都シルバーパスを購入してぶらりバス
の旅をして様々な「謎」を解決していく物語です。
ラストは泣かされてしまう感動も入ってます。
バスの旅の楽しさを知ってしまった主人公、道中
で知り合う仲間、元同僚、楽しいバスの旅に謎解
きを加え解決したら居酒屋で乾杯と心地よく読め
る作品です。
謎解きは、オカルト染みたものから迷宮入りの殺
人事件まで様々、見聞きしたことを帰宅後、妻に
話すことで解明に至る、とても面白かったです。
都内の様々な場所を訪れるトラベルミステリー的
な要素もあり、短編連作ながら一貫した構成がよ
り読みやすくしています。
次作があれば是非読んでみたいです。



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ダークナンバー

ダークナンバー 長沢樹

平穏な日々を過ごそうと研究職を希望したものの
新設された警視庁刑事部分析捜査三係警部の渡瀬
敦子と目指すは社長、とりあえずは記者に復帰を
目指す東都放送報道局版権デスクの土方玲衣、
中学の同級生にして秘密を共有する二人、どちら
も性格は違っても独特の強烈な個性があります。
この二人が都内で発生している連続放火事件と
埼玉県の連続路上強盗致死傷事件でリンクして
とんでもないシナジー効果がうまれます。
コンビでもない、友情なのかというとそうでもな
い、二人の掛け合いが事件をよくも悪くも大きく
進展していきます。
誰が真犯人なのか、ということよりも、登場人物
の背負っている闇、悲しみ、野望、思慮、様々な
思いに俄然興味が湧きます。
マスコミと警察、その両方の裏側を押さえつつ
二人の個性をいかした、先がとても気になって
途中で読むことを止められないストーリーに興奮
しました。
とても面白い作品でした。



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犬の報酬

犬の報酬 堂場瞬一

いつまでも隠蔽体質が改善されないタチ自動車、
同族企業故のことなのか、出遅れている自動運転技
術の開発を急ピッチで進めるなか事故が起こります。
社を揺るがすほど、社長が交代するまでの自体にな
った隠蔽体質は未だ存在し、今回も事故の隠蔽を図
った結果、その内容が東日新聞社に漏れるという失
態を犯します。
事故原因を解明することとは別に、情報をリークし
た密告者を捜すチームが設けられますが、ことごと
く情報は漏れ続けます。
調査を担うタチ自動車総務課係長の伊佐美祐志、
記事を書き続ける東日新聞社会部遊軍キャップの
畠中孝介の戦いです。
日本の多くの企業体質を描いています。多少の差は
あれこういったことは、どこの企業でもありそうで
す。
今話題のIoT、とりわけ注目される自動運転技術を
題材に先端の技術開発の現場と旧態依然とした企業
体質を如実に描いています。
泥臭い人間模様とその裏側にはさらに大きな陰謀
も見え隠れします。
最後の「総務の矜持」という言葉はとても心に響く
作品でした。


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広域警察 極秘捜査班 BUG

広域警察 極秘捜査班 BUG 福田 和代

犯人に仕立てられ死刑判決が確定した主人公の水城陸、
死刑執行の日、これまでの水城陸という「人」を捨
て警察の捜査に協力すること条件に死刑執行をしな
いと告げられ、それを受け入れることから物語は始
まります。自由が全くない捜査以外では外出も許可
されない軟禁状態での暮らしがスタートします。
境遇は不明ながら同じ家には何人もの「仲間」がい
ました。
そんな中で捜査先は、「水城陸」の父親名義マンショ
ンの一室を侵入監視するミッションが発生します。
動揺する「水城陸」、そこで知らされるのは父親の死
の真相、そして自身のえん罪です。
自由の効かない環境で、真相を追う「水城陸」の姿を
描いています。
彼は、天才ハッカーということで、犯した罪は航空機
の管制システムに侵入し航空機を墜落させたことです
が、物語ではシステムやハッカーについてさほど深く
は描かれていないので専門的知識がなくても、しっか
りと読み進めることができます。
想像できない世界での出来事ですが、それでもリアル
に感じることができ、なかなか面白い作品でした。


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プロフィール

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gobgob
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性別:
男性
自己紹介:
ただの本好きです。文房具も大好きです。
文房具カフェオフィシャル会員です。
Twitterもやってます。

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