ナナフシ 幸田 真音
久しぶりの幸田真音氏の作品です。
金融の世界と見ず知らずの若い女性との出会いの
物語。
これまでにはない感じのストーリーが珍しさもあ
ってよかったです。
主人公はコンビニのアルバイトで何とか生計を立
てて生きている元ファンドマネージャー深尾真司、
もう54歳です。
古いアパート、万年床、ここで自分は終わるのか
と諦めていた彼の人生に、突然、彩弓という若い
女性が彼の働くコンビニのトイレに行き倒れとな
っていたところを介抱したことから一転します。
彼女は何者なのか、出会った当初は話をすること
もできないくらい衰弱していました。
彼女はバイオリニスト、そして右腕が病に冒され
ていました。
深尾は彩弓を助ける決心をし、金融の世界に再び
舞い戻ります。
彼の本能が目を覚まし再びあの世界へ挑んでいき
ます。
細かいところに矛盾や疑問が残りますが、全体の
流れはテンポよくあっという間に読める作品です。
久しぶりに金融を描いた幸田真音氏の作品、
面白かったです。
[0回]
PR