黒涙 月村了衛
経産大臣のプライベートな情報が交渉相手国、中
国に漏洩していた事実から急遽、警視庁公安部に
設けられた特別捜査チームに主人公、組対2課の
沢渡、自身が黒色分子であり黒社会の義水盟幹部、
沈と盃を交わし兄弟になっていることが知られた
のかという疑心暗鬼に陥りながらも、チームに加
わり捜査を開始します。
それでも、自身の宿敵でもあり、義水盟と敵対す
る天老会を潰すために積極的に仕掛けます。沈は、
インドネシアのラウタンを呼び寄せ沢渡に協力し
ます。
警察小説、それも公安ものですが、それでも黒社
会が入り込み独特の世界観で物語は進行していき
ます。
公安ものなので、捜査がメインではないのですが、
この作品の場合、ミッションを遂行していく過程
での人間模様というか、あえてハニートラップに
踏み込んだり念入りに仕込んだ作戦が失敗したり
とハプニングもあったりと安心して読み進められ
ない緊張感もあったりと、何とも不思議な作品で
した。
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