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経済・企業小説よむ読む(改)

経済小説、企業小説、警察小説、ミステリーと 最近は様々なジャンルを読んでいます。 文房具のことや独り言なんかも書いてます。

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dele ディーリー

dele ディーリー 本多 孝好

解説によるとdeleとは校正用語で削除の意だそう
です。
死後にデバイスやクラウドの特定データを削除す
るサービス会社を経営している所長の坂上圭司、
そして唯一の所員、真柴祐太郎、二人は、契約し
た携帯やスマホ、パソコンから契約した期間に操
作された形跡がみられない場合、あらかじめイン
ストールされたアプリが所長の圭司の基に通知が
来て、祐太郎が裏を取り、圭司がデータを遠隔で
削除するといった流れです。
物語は、この事態が発生する、つまり依頼人が亡
くなった後、データを削除するまでの間に起こる
出来事を短編連作で描かれています。
当然、様々な事象があり事故死であったり、病死
であったり、あるいは自殺であったり、本当に自
分の死を予想して削除を依頼していたのか、デー
タの内容も異なれば、その依頼に対し遺族が納得
するのか、祐太郎自身も疑問を持ち、関わってし
まう、様々な、そして想定外の出来事が二人を待
ち受けています。
技術的な話というよりは、人間模様を描いた物語、
ラストはジーンをきてしまいました。
面白い作品でした。



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デビル・イン・ヘブン

デビル・イン・ヘブン 河合莞爾

以前読んだか記憶がないのですが、電子版がでま
したので読んでみました。
日本に正式にカジノが開設されそこは一つの街が
形成され警察とは別に自警団も組織され治安を維
持していました。場所は東京の聖洲、そこを所管
する聖洲署の諏訪光介が主人公です。そのカジノ
で全財産を賭し、借金を重ねた老人が連続して亡
くなるという事実から真相を解明しようと諏訪は、
様々な障害を乗り越えたどり着こうとします。近
未来を聖書に例えて衝撃のラストといきたいとこ
ろですが、そんなに驚くようなトリックではあり
ません。その分展開は大胆で物事の白黒はさっさ
と決まっていきます。「デビル・イン・ヘブン」
というタイトルが本当にぴったりと嵌まる作品で
す。
賭博と風俗が特区として聖洲にでき、当然のよう
に治安悪化、借金等々の問題が吹き出し、それを
表面化しないように様々な利害が一致し結論は出
され、それが当たり前、常識となっていく。人間
の心理をうまく描き、あながちフィクションで済
まされない恐怖を感じました。



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バスを待つ男

バスを待つ男 西村健

元警視庁捜査一課の刑事だった主人公が定年退職
して10年、一般社団法人東京バス協会が発行し
ている東京都シルバーパスを購入してぶらりバス
の旅をして様々な「謎」を解決していく物語です。
ラストは泣かされてしまう感動も入ってます。
バスの旅の楽しさを知ってしまった主人公、道中
で知り合う仲間、元同僚、楽しいバスの旅に謎解
きを加え解決したら居酒屋で乾杯と心地よく読め
る作品です。
謎解きは、オカルト染みたものから迷宮入りの殺
人事件まで様々、見聞きしたことを帰宅後、妻に
話すことで解明に至る、とても面白かったです。
都内の様々な場所を訪れるトラベルミステリー的
な要素もあり、短編連作ながら一貫した構成がよ
り読みやすくしています。
次作があれば是非読んでみたいです。



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機長、事件です! 空飛ぶ探偵の謎解きフライト

機長、事件です! 空飛ぶ探偵の謎解きフライト 秋吉 理香子

本のカバーが微妙ですが・・・内容は面白いです。
ちょっと息抜きにさっと読める一冊です。
主人公は、今日が国際線の副操縦士として初めての
フライトを迎えた、ニッポンエアラインのパイロッ
ト、間宮治郎です。高身長でイケメンなのになぜか
モテない。その理由は作品中にいろいろ書かれてま
す。なるほどって笑ってしまいます。
成田空港からフランスパリにあるシャルル・ド・ゴ
ール国際空港までのフライト、機長は「アイス・ク
イーン」と呼ばれる氷室翼、間宮は同期から彼女の
噂を聞き緊張しまくりで初フライトに臨みます。
往復の機内、滞在先のパリで起こる事件を面白可笑
しく描かれています。
こんなに事件が起こったら直ぐに病気になってしま
いそうです。
妙なオチもあり、楽しく読むことができる作品です。


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テロリストの処方

テロリストの処方 久坂部 羊

医療格差の拡大をきっかけに、いわゆる勝ち組の医
師を狙った殺害事件、連続テロが発生を機会に日本
の医療制度が実質的に破綻し、新しい医療制度の必
要性について問題提起を狙った作品といったところ
でしょうか?
大きく掲げていますが、意外に狭い世界での物語で
す。
主人公は、医師から医事評論家へ転身した浜川浩、
彼の医学部時代の同級生達で物語は展開していきま
す。
全日本医師機構の新総裁、狩野万佐斗は、人々を魅
了する語り口調、改革を掲げることで人気を博し、
医療制度の大改革を訴えます。その彼に脅迫状が届
いたことから浜川の調査が始まります。
高額な医療費で巨万の富を得る医師と、それ以外の
医師、医療の世界は二極化が進む中で起こったテロ、
実行犯は誰なのか、組織的な犯行なのか、個人的に
は、なんとなく真相が見え隠れし、結果、想像どお
りだったのが残念でしたが、ラストの展開がぞくぞ
くしました。
限りなく登場人物を絞り込み、幾重にも話が散らか
らないので、物語に集中でき油断して置いてきぼり
になることはありませんでした。
医療に対する知識がなくても、スリリングな展開を
楽しむことができます。




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プロフィール

HN:
gobgob
Webサイト:
性別:
男性
自己紹介:
ただの本好きです。文房具も大好きです。
文房具カフェオフィシャル会員です。
Twitterもやってます。

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