under the bridge (ハヤカワ・ミステリワールド) 堂場 瞬一
舞台はニューヨーク、5年前から日本人が営む日本人
向けの旅行代理店、主にスポーツ観戦のチケットと
送迎を扱う店で立てこもり事件が発生します。
人質は店主で日本ではヤクザの愛人だった女性、立て
こもり犯は元ニューヨーク市警の警察官で不動産王の
息子、救出劇はニューヨーク市警のブラウン隊長が率
いるチームが制圧、犯人はその場で射殺、人質は無事
でしたが、ブラウン自身が足を被弾という結末でした。
主人公の日本の警察を追われ、ニューヨークで生計を
立てていた濱崎は、新聞で人質の女性の名前を見つけ
物語は深く展開していきます。
そもそも警察官でもなくなった濱崎、自身でもなぜこ
の事件の真相を探ろうとしたのか分からないまま、
自分の勘を頼りに捜査を進めます。
撃たれたブラウンも何か腑に落ちない気がし、独自に
捜査を始めます。
全く異なる性格の二人、それでもかつては相棒とも言
える仲だった、名コンビが事件の裏側にある大きな
真相に突き進んでいきます。
複雑な裏側があると思いきや明快な動機と真相が明ら
かになる、私の苦手な海外を舞台にした小説、そんな
私でも面白く読ませてもらいました。
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