総選挙ホテル 桂 望実
桂望実氏の最新作です。毎回感心してしまうのです
が、ジャンルの異なる作品をどんどん出してます、
しかも面白い、凄いですね。
今回は、経営の傾いた中堅ホテルを大学の社会心理
学を教えている元山教授に託されることから物語は
始まります。
ホテルというサービス業のいわばデパートを舞台に
した壮大な物語、社長の元山はまず、総選挙を実施
することにします。従業員が従業員を選ぶ、反発を
招くも、元山は次の手を考えます。経営の傾いたホ
テルにはリストラも必要、そして適所適材、様々な
担当が登場し物語を盛り上げます。
人間、自分が思う自分に合う仕事と、他人から見た
その人にあった仕事、ピッタリ合う人もいれば、そ
うでない人も。新しい職場で頑張る人、頑張らない
人、リストラされて逆恨みする人、みんな書かれて
います。
学者社長の思いつきで振り回される従業員達にも次
第に変化が現れます。こういう立て直しの仕方もあ
る、そういえば県庁の星も著者の作品でした。
読んでいて楽しくなる作品です。今回も面白かった
です。
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